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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2022/12/02 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
構造物理化学I/Physical Chemistry for Molecular Structure I
時間割コード
/Course Code
7222000051
ナンバリングコード
/Numbering Code
開講所属
/Course Offered by
理工学部/
曜日コマ
/Day, Period
火/Tue 3
開講区分
/Semester offered
後期/second semester
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
増野 敦信/MASUNO ATSUNOBU
科目区分
/Course Group
専門教育科目 専門基礎科目
教室
/Classroom
必修・選択
/Required/Elective
必修
授業形式
/Class Format
講義科目
メディア授業
/Media lecture

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Faculty/Department
増野 敦信/MASUNO ATSUNOBU 理工学研究科/
難易度(レベル)
/Level
レベル2
対応するCP/DP
/CP/DP
CP・DP 1 見通す力
授業としての具体的到達目標
/Concrete arrival target as the class
○分子の性質を精密に記述し議論するためには, 道具として物理学や数学を必要とすることを理解している.
○分子の幾何学的な構造・物質の色・化合物の反応性などや, 物質の光学的・電気的・磁気的な性質を記述するためには量子力学が必要であることを理解している.
○量子力学のマスター方程式であるシュレーディンガー方程式を知っている.
○波動関数や演算子にについて知っており, これらが持つ性質を理解している.
○固有値・固有関数について理解している.
○物理量 (オブザーバブル, 観測量) を求める手順を知っていて, 実際に計算することができる. そうして得られた物理量は期待値であること, そしてこれと固有値との関係を理解している.
○箱の中の粒子の問題について, シュレーディンガー方程式を解き, 波動関数とエネルギーを求めることができる.
○調和振動子について, それがフックの法則に従う系であること, 分子振動に応用できること, およびそのエネルギー準位について知っている.
○剛体回転子の波動関数が球面調和関数であること, および球面調和関数が原子オービタルにおいて重要な役割を果たすことを知っている.
授業の概要
/Summary of the class
本講義では, まず始めに量子論の黎明期の発展を概観することでその必要性について理解します. その次に, 簡単な系についてのシュレーディンガー方程式を実際に解き, その結果からどんなことが言えるのかを学びます. こうして実感を得た後に, 少し抽象的に量子力学の原理について学びます. 最後に, 重要な系である調和振動子・剛体回転子について学びます. ここでとりあげられる三つの簡単な系は全ての原子・分子を理解する基本・基礎として非常に重要であり, これだけでも化学的に興味のある多くの系について量子論的に考察することが可能になります.
授業の内容予定
/Contents plan of the class
おおむね教科書に記載の順で講義がなされます.
第01回 第一章 量子論の夜明け <1>量子仮説と光電効果
第02回 第一章 量子論の夜明け <2>水素原子のスペクトル
第03回 第二章 古典的波動方程式 <1>二階線形微分方程式の解き方
第04回 第二章 古典的波動方程式 <2>一次元波動方程式
第05回 第二章 古典的波動方程式 <3>変数分離法
第06回 第三章 シュレーディンガー方程式と箱の中の粒子 <1>線形演算子と固有値
第07回 第三章 シュレーディンガー方程式と箱の中の粒子 <2>シュレーディンガー方程式と波動関数の意味
第08回 第三章 シュレーディンガー方程式と箱の中の粒子 <3>エネルギーの量子化
第09回 第三章 シュレーディンガー方程式と箱の中の粒子 <4>平均の位置と平均の運動量
第10回 第四章 量子力学の仮説と一般原理 <1>物理量と量子力学的演算子
第11回 第四章 量子力学の仮説と一般原理 <2>固有関数の規格化と直交性
第12回 第四章 量子力学の仮説と一般原理 <3>交換子
第13回 第五章 調和振動子と剛体回転子 <1>フックのポテンシャルと調和振動子
第14回 第五章 調和振動子と剛体回転子 <2>調和振動子の固有関数
第15回 第五章 調和振動子と剛体回転子 <3>剛体回転子
ただし, 理解の程度に応じて進度を調整するために, 上記の予定とずれる可能性もあります.
成績評価方法及び採点基準
/A scholastic evaluation method and marking standard
平常評価 (小テスト等, 30%), 期末評価 (レポートまたは試験, 70%) を総合して評価されます. なお配点は目安です.
課題などの提出方法 (Teams, Moodle, 書面 のいずれか) は, 講義でその都度指示されます.
予習及び復習等の内容
/Contents such as preparations for lessons and the review
予習・復習ともに, 教科書 (や参考書) をよく読むことが基本中の基本です. 指定の教科書は, 十分に自学自習が可能なものですが, 自分のレベルに合った参考書と併読することも, 理解の助けになるでしょう.
○予習: 教科書を少し先まで読み, ここで議論していることの行く先についてのイメージを持つようにする. 話の中に出てくる数式になじんでおく.
○復習: 教科書の例題および講義で示された数式の展開を, もう一度自分の手でやってみる (写すのではない). 得られた数式の意味を考えてみる. 章末問題を解いてみる.
(予習と復習は, 最低でも合わせて 4 時間程度行う必要があります.)
教材・教科書
/The teaching materials, textbook
物理化学 (上), D. A. マッカーリ, J. D. サイモン 著, 千原秀昭, 江口太郎, 齋藤一弥 訳, 東京化学同人.
参考文献
/bibliography
アトキンス 物理化学要論 (第7版), P. Atkins, J. de Paula 著, 千原英昭, 稲葉章 訳, 東京化学同人.
アトキンス 基礎物理化学 (上) 第2版, P. Atkins, J. de Paula, R. Friedman 著, 千原英昭, 稲葉章 訳, 東京化学同人.
他にも講義の中で, またはサポート Web ページで適宜紹介されます.
留意点・予備知識
/Point to keep in mind, back ground
本講義は, 構造物理化学 II, 構造物理化学演習 へとつながります. そして分子分光学や光化学などの直接の基礎となるだけでなく, 広く有機化合物や無機化合物などの分子構造や性質, および全ての物質の機能や物性を電子のレベルから理解するために必須の内容です.
また, 講義内容を理解するためには, 相応の努力が必要です. 漫然と講義に出席して黒板を眺めていたり, 板書をノートに写す作業で満足しているようでは, 内容の理解に至らないでしょう.
さらに, 物理化学分野の理解のためには, 数学および物理学の素養が必要です. コア基礎科目の 理工系の数学A や 力学I, 電磁気学I 等を履修し, その知識を使えるようになっていることが望まれます. しかしもしもこの点に不安があっても, 教科書には数学に関する補足があるので自主的に補うことができます.
授業内容に関する質問・疑義等
/Question, doubt about class contents
水曜日 12時~14時
Eメールアドレス・HPアドレス
/E-mail address, HP address
masuno@hirosaki-u.ac.jp
http://www.st.hirosaki-u.ac.jp/~masuno/
学問分野1(主学問分野)
/Discipline 1
E32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
学問分野2(副学問分野)
/Discipline 2
該当なし
学問分野3(副学問分野)
/Discipline 3
該当なし
実務経験のある教員による授業科目について
/About the class subject by the teacher with the work experience
なし
地域志向科目
/Local intention subject
なし
授業形態・授業方法
/Class form, class method
主に対面での講義形式で行われますが, 小テストまたは宿題などとして問題演習も随時行われることがあります.
もしもメディア授業として実施されることになったら, 講義の配信・受信には Teams を利用します. 資料の配布や課題の提出には Teams または Moodle を使用します.
科目ナンバー
/The subject number
メディア授業による著作物利用の有無について
/Whether or not copyrighted works are used in media classes
無/Nothing
その他
/Others
特になし.
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
該当するデータはありません

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