科目一覧へ戻る | 2022/12/02 現在 |
開講科目名 /Course |
地域研究特論/Advanced Lecture on Area Studies |
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時間割コード /Course Code |
C222000003 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
|
開講所属 /Course Offered by |
地域共創科学研究科/ |
曜日コマ /Day, Period |
木 2 |
開講区分 /Semester offered |
後期/second semester |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2 |
主担当教員 /Main Instructor |
近藤 史/KONDO FUMI |
科目区分 /Course Group |
大学院(修士課程) 専攻科目 |
教室 /Classroom |
|
必修・選択 /Required/Elective |
選択 |
授業形式 /Class Format |
講義科目 |
メディア授業 /Media lecture |
- |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Faculty/Department |
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近藤 史/KONDO FUMI | 人文社会科学部/ |
難易度(レベル) /Level |
レベル5 |
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対応するDP /DP |
B1 |
授業としての具体的到達目標 /Concrete arrival target as the class |
・さまざまな地域ストックについて理解を深め,それらを切り口として地域コミュニティの変化を捉えるための分野横断的な視点を身につける。 ・持続可能なコミュニティの構築にむけて,地域資源を活用・創出していくアプローチを構想できるようになる。 |
授業の概要 /Summary of the class |
・人・もの・自然・仕組み等からなる地域ストックを手がかりに,地域コミュニティの変化を把握し,持続可能なコミュニティを構築するためのアプローチを検討する。具体的には,テキスト(先進事例)を輪読し,地域課題のトピックに応じて連関する地域ストックのありようと,その活用・創出の方策について学ぶ。 ・そのうえで,先進事例から得られる知見と,青森県をはじめとする他地域の課題とを,どのように接続できるか議論する。 ・なお,参加者にはテキストの章(トピック)を割り当てる。毎回、担当者が教科書内容のレビュー発表をおこない、それ以外の学生は、地域間比較の材料となる事例を探索してレビュー発表をおこなう。。 |
授業の内容予定 /Contents plan of the class |
1回:オリエンテーション 第1回目は講義の目的や,授業の内容および形式について確認する。第2回~第15回の授業ではテキスト『なぜ環境保全はうまくいかないのか』を輪読する。文献読解・事例探索を通してさまざまな地域ストックを効果的に活用・創出して環境問題を解決し持続可能な地域コミュニティを構築していくために求められる柔軟なプロセスについて学ぶ。 第2回:輪読① 序章 環境保全は、誰が、どのようにおこなえばよいのだろうか。保全活動の現場の困難にあらわれる科学の「問い」と社会の「問い」のズレについて理解し,困難の克服に寄与する「順応的ガバナンス(adaptivegovernance)」の考え方とその要点を学ぶ。 第3回:輪読② 第1章 なぜ順応的管理はうまくいかないのか 千葉県霞ケ浦の自然再生事業における順応的管理の「失敗」の事例から,環境保全の現場で硬直的な「うまくいくモデル」を想定することの弊害と、「失敗」を回避する方策について考える。 第4回:輪読③ 第2章 なぜ獣害対策はうまくいかないのか 農山村地域における獣害問題の事例をもとに,ローカルで柔軟なガバナンスによる軋轢解消の重要性について考える。 第5回:輪読④ 第3章 希少種保護をめぐる人と人、人と自然の関係性の再構築 「正しい」しくみにもとづき,よかれと思って進められた環境保全が,うまくいかないことは多い。北海道鶴居村のタンチョウ保護と「食害」の事例をもとに,多元的な価値にもとづく人と自然の共生のまちづくりについて考える。 第6回:輪読⑤ 第4章 地球環境保全をめぐる「複数の利益」 多様な主体が利害の相違を超えて連携・協力し環境保全に取り組むにはどうすればよいのか。青森県岩木川下流部におけるヨシ原の荒廃と保全をめぐって,異なる主体が「複数の利益」を共有し協働体制を構築するための一つの契機として社会調査が機能した事例を検討する。 第7回:輪読⑥ 第5章 「望ましい景観」の決定と保全の主体をめぐって 青森県種差海岸の「望ましい景観」は,誰によって,どのように維持されているのか。国家による「保護地域」指定の重複をめぐるステークホルダーたちの動きから,地域環境ガバナンス形成に資する制度のあり方を考える。 第8回:輪読⑦ 第6章 自然順応的な村の資源保全と「伝統」の位相 新しい生業でありつつ地域の伝統的な文脈に埋め込まれることで結果的に持続的な資源利用が実現されている福島県檜枝岐村のサンショウウオ漁の事例をもとに,「利用しながら保全する」ための社会のしくみを考えていくことの重要性を学ぶ。 第9回:輪読⑧ 第7章 自然資源管理をめぐるサケと「ウナギ」の有象無象 米国先住民族ユロックの生活文化と二つの生態資源をめぐる人と人,そして人と自然の関係性を事例に,順応的管理と伝統的(土着的)生態学知識の双方を「飼いならす」地域社会のレジリアンス(強靭さ)について考える。 第10回:輪読⑨ 第8章 コウノトリを軸にした小さな自然再生が生み出す多元的価値 兵庫県豊岡市における耕作放棄地を活用したコモンズ生成の取り組みでは,コウノトリの野生復帰というグローバルな価値が地域の農業問題やまちづくりに結び付けられている。この事例から,地域の生活に根差した多元的な自然再生の可能性について学ぶ。 第11回:輪読⑩ 第9章 環境統治性の進化に応じた公共性の転換へ 1960年代以降の横浜市内の里山ガバナンスの歴史を紐解き,人も里山も豊になる仕組みを考える。 第12回:輪読⑪ 第10章 まなびのコミュニティをつくる 石垣島白保のサンゴ礁保全において、サンゴ礁保全研究センターが社会的学習を通じて獲得し発揮している機能について検討する。 第13回:輪読⑫ 第11章 グローバルな価値と地域の取り組みの相互作用 有明海の干潟をめぐる地域内外の相互作用の軌跡から、グローバルな物語との相互作用を通じて地域コミュニティにダイナミックな動きが生じる仕組みを探る。 第14回: 輪読⑬ 第12章 持続可能性と順応的ガバナンス 各章の議論を俯瞰しつつ,「固い保全(あるいは管理)」と「やわらかい保全(あるいは管理)」をキーワードとして、持続可能性という視点から順応的ガバナンスの論点を整理する。 第15回: 輪読⑭終章、まとめ・討論 テキストと講義の全体を振り返り,総合的に議論する。 ※受講生の理解度や授業の進捗等によって、講義の内容や順番を変更することがあります。 |
成績評価方法及び採点基準 /A scholastic evaluation method and marking standard |
評価方法:レビュー発表の内容(60%)と,討論での活動(40%)から評価する。 評価基準:レビュー発表では,先進事例の本質について理解しているか,また,比較のための適切な情報を十分に探索できているかを中心に評価する。討論では,教科書やレビュー発表の内容に関する理解をもとに,地域ストックや持続的なコミュニティ構築へのアプローチについて,自らの専門性を基盤としつつ分野横断的に検討することができるかを中心に評価する。 |
予習及び復習等の内容 /Contents such as preparations for lessons and the review |
全ての参加者は毎回,教科書の該当部分を精読し,わからない単語や専門用語を調べて内容が理解できるように予習するとともに,関連する事例や統計情報を収集し,担当のレジュメを作成すること。また,授業後は扱った事例と関連する情報(ニュースや学術論文等)について図書館やインターネットで調べ,理解を深めるように復習すること。 |
教材・教科書 /The teaching materials, textbook |
宮内泰介(編)(2013)『なぜ環境保全はうまくいかないのか ―現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性』新泉社 |
参考文献 /bibliography |
各授業の内容に応じて提示する |
留意点・予備知識 /Point to keep in mind, back ground |
特になし |
授業内容に関する質問・疑義等 /Question, doubt about class contents |
火曜日12:30~13:30をオフィスアワーとする。 出張や会議でオフィスアワー内に対応できない場合もあります。必ず事前にメールで予約すること。 |
Eメールアドレス・HPアドレス /E-mail address, HP address |
fumi.k[at]hirosaki-u.ac.jp *[at]を@に変えてください。 |
学問分野1(主学問分野) /Discipline 1 |
K64:環境保全対策およびその関連分野 |
学問分野2(副学問分野) /Discipline 2 |
A08:社会学およびその関連分野 |
学問分野3(副学問分野) /Discipline 3 |
A04:地理学,文化人類学,民俗学およびその関連分野 |
地域志向科目 /Local intention subject |
なし |
授業形態・授業方法 /Class form, class method |
テキスト輪読。第1回~第5回はTeamsを用いて実施します。第6回以降は原則、対面で実施しますが、メディア授業に移行した場合はTeamsを用います。 |
科目ナンバー /The subject number |
GC-5-1304-K64 |
メディア授業による著作物利用の有無について /Whether or not copyrighted works are used in media classes |
無/Nothing |
その他 /Others |
なし |
No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け(担当) /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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該当するデータはありません |