シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2022/12/02 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
コミュニティデザイン演習/Advanced Seminar on Communitiy Design
時間割コード
/Course Code
C222000010
ナンバリングコード
/Numbering Code
開講所属
/Course Offered by
地域共創科学研究科/
曜日コマ
/Day, Period
火 4
開講区分
/Semester offered
後期/second semester
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2
主担当教員
/Main Instructor
土井 良浩/DOI YOSHIHIRO
科目区分
/Course Group
大学院(修士課程) 専攻科目
教室
/Classroom
必修・選択
/Required/Elective
選択
授業形式
/Class Format
演習科目
メディア授業
/Media lecture

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Faculty/Department
土井 良浩/DOI YOSHIHIRO 地域社会研究科/
難易度(レベル)
/Level
レベル5
対応するDP
/DP
A1,A2,A3,B1,B2,B3
授業としての具体的到達目標
/Concrete arrival target as the class
○フィールドワークにおいて,地域コミュニティの実態や課題を明確化するための調査やワークショップをデザインする能力を身につける。
○ワークショップなどの場で地域住民の意見や意欲を引き出すコミュニケーション能力を身につける。
○フィールドワークによって得られた,調査結果や地域住民の意見を総合的に整理・分析し,その成果を表現する能力を身につける。
○コミュニティを強化するための将来プランを構想するプランニング能力を身につけること。
授業の概要
/Summary of the class
現代社会は,人口減少・超少子高齢化・核家族化の進行など様々な変化の渦中にあり,従来の地域活動の主要な担い手としての町内会や自治会は加入率の減少,役員の後継者不足などの問題を抱えている。地域住民の連帯感の希薄化も進行しており,時代に即した姿に地域コミュニティをデザインしてゆくことは喫緊の課題である。「コミュニティデザイン」は,社会的存在であると同時に空間的存在である地域コミュニティを,社会・空間の両側面から認識し構築するための技術である。この授業では,地域コミュニティの成り立ちを社会・空間的側面から調査・分析する方法を体得した上で,演習を通じて将来の地域コミュニティを構想し,具体的アクションを創出するためのコミュニティデザインの手法を実践的に学ぶ。
授業の内容予定
/Contents plan of the class
第1回:イントロダクション,コミュニティデザインの歴史
授業の概要について知る。
1960年代に米国で生まれ,1980年代以降に日本で普及・発展していった「コミュニティデザイン」の歴史的展開について知り,米国との社会・文化・経済的な差異や,日本が現在おかれている社会・経済状況において,今後の日本におけるコミュニティデザインの方向性を確認する。

第2回: コミュニティデザインの理論
地域コミュニティは社会的存在であると同時に空間的存在であり,社会的・空間的な相互関係の中で再生産,強化・弱体化されるものである。その両側面から地域コミュニティを認識・形成するための理論・方法であるコミュニティ・デザインの理論を具体的な事例を交えながら解説する。

第3回: コミュニティを知る(1)社会的側面の調査・分析手法
コミュニティデザインはコミュニティを知ることから始まる。コミュニティにおける社会的な側面を認識・分析する方法として,基本的統計の活用,文献やアンケート・ヒアリング調査,ワークショップなどによる,人口・世帯数,文化,産業等の実態分析のための手法について学ぶ。

第4回:コミュニティを知る(2)空間的側面の調査・分析手法
コミュニティにおける空間的な側面を認識・分析する方法として,地図・空中写真の分析やフィールドワークによる,地形,土地利用や施設配置,空間行動分析の手法について学ぶ。また,社会的事象(第3回)と空間的事象の相互関係の分析方法についても習得する。

第5回:コミュニティデザインの技術(1)プログラムデザイン
コミュニティデザインで用いられる「ワークショップ」はコミュニティを「知る」ための手法であると同時にコミュニティを形成する手法でもある。同様なワークショップの理論と基礎知識に加え,そのプログラムの立案・運営方法,その役割を担う「ファシリテーター」のあり方について学んだ上で,プログラムをデザインする演習を行う。

第6回:コミュニティデザインの技術(2)プロセスデザイン
コミュニティデザインは,地域コミュニティの課題解決を目標に,複数回の調査,会合,ワークショップ等を時系列的に組み合わせた,一連のプロセスを通じて実施される。この「プロセス」の考え方やコミュニティデザインにおける12STEPSについて学んだ上で,プロセスをデザインする演習を行う。

第7回:コミュニティデザインの技術(3)参加形態のデザイン
地域コミュニティの構成員の社会関係は,コミュニティデザインのプロセスへの参画を大きく左右し,アウトプットにも大きな影響を及ぼす。コミュニティにおけるステークホルダー,社会組織の形態,ジェンダー,政治的関係などを認識することによって適切な住民の参画を促す方法について学んだ上で,参加形態をデザインする演習を行う。

第8回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(1)地域の課題と資源の調査・分析
授業の8-14回(全7回)は,以上で学んだ知識や技術を体得するため,青森県内の特定のコミュニティをフィールドに,コミュニティデザインを実践する。1回目は,対象となるコミュニティにおいてワークショップを実施し,地域の課題と資源の把握・分析を行う。

第9回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(2)暮らしと環境の実態調査・分析
コミュニティのステークホルダーを対象に,現地でヒアリング調査を実施し,日々の暮らしや周辺環境などの実態を把握する。

第10回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(3)コミュニティの空間調査・分析
コミュニティの関係者の案内の下,現地の「まち歩き」を行い,コミュニティの空間的・環境的な実態を把握する。

第11回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(4)コミュニティの全体像の把握
以上3回の現地調査を総合的に分析し,現在のコミュニティの全体像(実態)を明らかにする。分析結果は図面やグラフなどを用いて分かりやすく整理・表現し,コミュニティの構成員に配付する。

第12回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(5)事業・活動の構想
前回把握したコミュニティの全体像を土台に,地域資源を活用しつつ地域課題解決に繋がる事業や活動を構想する。

第13回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(6)以上の成果のとりまとめとコミュニティの将来ビジョンの構想
以上の5回で得られた成果を整理してプランとしてまとめたうえで,将来の「コミュニティの目指すべき姿(将来ビジョン)」を複数作成する。

第14回:フィールドにおけるコミュニティデザインの実践(7)コミュニティのサイトプランニング
デザインゲームの手法などを用いてコミュニティの将来の空間イメージを地図や図面,イラストなどで表現する(サイトプランニング)。

第15回:フィールドにおける実践の成果のプレゼンテーション
8-14回の演習の成果を資料にまとめてプレゼンテーションを行い,それをもとにディスカッションを行う
成績評価方法及び採点基準
/A scholastic evaluation method and marking standard
・担当教員がフィールドワークの実施状況(50%),プレゼンテーションの内容(50%)を踏まえ総合的に評価する。
・フィールドワークの実施状況では,地域コミュニティの実態や課題を明確化するための調査などのデザイン能力や,ワークショップなどの場で地域住民の意見や意欲を引き出すコミュニケーション能力を中心に評価する。
・プレゼンテーションの内容では,地域住民の意見や現地調査結果を総合的に整理・分析し,その成果を表現する能力や,コミュニティを強化するための将来プランを構想するプランニング能力を中心に評価する。
予習及び復習等の内容
/Contents such as preparations for lessons and the review
・フィールドワークにおいては、まち歩き、ヒアリング、ワークショップ等を実施するが、その事前準備や事後の成果のとりまとめ作業が必要となる(予習および復習に該当)。
・また、フィールドワークの終盤には実践の成果のプレゼンテーションを行うが、そのための資料作成が必要となる(予習に該当)。
教材・教科書
/The teaching materials, textbook
特になし(毎回プリントを配付する)
参考文献
/bibliography
・R・T・へスター,土肥真人(1997)『まちづくりの方法と技術(コミュニティデザイン・プライマー)』現代企画室
・平井太郎,土井良浩他(2019)『ポスト地方創生』弘前大学出版会
・木下勇(2007)『ワークショップ』学芸出版社
・中野民夫他(2015)『ファシリテーター行動指南書』ナカニシヤ出版
・日本建築学会編(2004)『まちづくりの方法』丸善出版
・世田谷まちづくりセンター(現 世田谷トラストまちづくり)(1993)『参加のデザイン道具箱』
・同上(1996)『参加のデザイン道具箱PART-2』
・同上(1998)『参加のデザイン道具箱PART-3』
留意点・予備知識
/Point to keep in mind, back ground
○本授業科目に関連する専門的な予備知識は不要である
○授業中盤~後半におけるフィールドワークでは、現状調査・分析、企画づくり、プレゼンテーションという継続的なプロセスを経験するが、欠席するとその部分の内容が分からなくなってしまうため、しっかりと体調管理して、授業に臨むこと。
○具体的な地域でフィールドワークを実施するため、以下に留意すること
・ワークショップやヒアリングなどにおいて、地域関係者とのコミュニケーションを行うため、一定以上の聞き取りや書き取りの能力が必要である
・チーム作業を通じた企画づくり作業を予定しているため、他のメンバーとの対話や協働にしっかりと取り組むこと
・協力して下さる地域の関係者への感謝の気持ちを常に持つこと
○最後まで完走することができれば、コミュニティデザインや地域づくりの基本的な流れを掴むことができるので、粘り強く授業に取り組んでほしい
授業内容に関する質問・疑義等
/Question, doubt about class contents
・定常的な日時設定はしない。
・面会が必要であれば、Eメールで連絡すること
Eメールアドレス・HPアドレス
/E-mail address, HP address
Eメールアドレス: doi★hirosaki-u.ac.jp

★のところを“アットマーク”に変更してください。
学問分野1(主学問分野)
/Discipline 1
C23:建築学およびその関連分野
学問分野2(副学問分野)
/Discipline 2
該当なし
学問分野3(副学問分野)
/Discipline 3
該当なし
地域志向科目
/Local intention subject
なし
授業形態・授業方法
/Class form, class method
本授業は対面授業により実施する
科目ナンバー
/The subject number
GC-5-1316-C23
メディア授業による著作物利用の有無について
/Whether or not copyrighted works are used in media classes
無/Nothing
その他
/Others
・第1回~7回は学内の講義室で講義のほか、必要に応じて演習も行う
・第8回目以降は特定の地域を対象にコミュニティデザインを実践するフィールドワークを行う
・コミュニティデザインプロジェクトを実践するフィールドで授業を実施するため、その実践の流れやスケジュールを重視する必要があり、各回の授業の実施順序は前後する場合がある
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
該当するデータはありません

科目一覧へ戻る