シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/09/27 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
地域リノベーション特論/Advanced Lecture on Sustaining Community
時間割コード
/Course Code
C231000006
ナンバリングコード
/Numbering Code
開講所属
/Course Offered by
地域共創科学研究科/
曜日コマ
/Day, Period
月 5
開講区分
/Semester offered
前期/first semester
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2
主担当教員
/Main Instructor
杉山 祐子/SUGIYAMA YUKO
科目区分
/Course Group
大学院(修士課程) 専攻科目
教室
/Classroom
必修・選択
/Required/Elective
必修
授業形式
/Class Format
講義科目
メディア授業
/Media lecture

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Faculty/Department
梅田 浩司/UMEDA KOJI 理工学研究科/
増山 篤/MASUYAMA ATSUSHI 人文社会科学部/
羽渕 一代/HABUCHI ICHIYO 人文社会科学部/
上原子 晶久/KAMIHARAKO AKIHISA 理工学研究科/
深作 拓郎/HUKASAKU TAKUROU 教育学部/
白石 壮一郎/SHIRAISHI SOICHIRO 人文社会科学部/
花田 真一/HANADA SHINICHI 人文社会科学部/
島田 照久/SHIMADA TERUHISA 理工学研究科/
官 国清/GUOQING GUAN 地域戦略研究所/
杉山 祐子/SUGIYAMA YUKO 人文社会科学部/
古村 健太郎/KOMURA KENTARO 人文社会科学部/
近藤 史/KONDO FUMI 人文社会科学部/
難易度(レベル)
/Level
レベル5
対応するDP
/DP
B1, B2, B3
授業としての具体的到達目標
/Concrete arrival target as the class
・社会学や工学などの研究シーズを理解し,専門的知識を実社会に生かしていく重要性を理解する。
・異なる分野の研究者や地域の専門家と共創することの重要性を理解し,自らの専門性を位置づける。
・地域社会に関する研究や調査を実施するうえで守らなければならない倫理的義務を理解する。
授業の概要
/Summary of the class
本講義では,異なる分野の研究者や地域の専門家と共創することの重要性を理解し,自らの専門性を位置づけることを目指す。具体的には,弘前大学の社会学分野や工学分野の研究者が取り組んできた地域機能の再生(リノベーション)に関する研究シーズや研究ポテンシャルを紹介し,社会学や工学の学問の成果を実社会にいかしていく具体的な実践について学ぶ。地域の課題を解決したり新たな価値を実現したりする社会技術は,自然科学と社会科学の複数領域の知見を統合して構築される技術である。この授業では,具体的な実践事例を学んだり,ワークショップに取り組んだりすることで,自らが深めていく専門分野が,社会技術のなかで果たす役割を理解する。また,弘前大学では修士課程の修了要件として倫理的義務を課しており,全員が日本学術振興会が提供するeラーニング(eL CoRE)を学修することになっているが,本講義では,eラーニングで学ぶことができる一般的な研究倫理ではなく,地域において調査・研究を実施するうえで,守らなければならない倫理的義務に絞って解説する。
授業の内容予定
/Contents plan of the class
第1部 地域づくりのプロセスを学ぶ
第1回:イントロダクション,倫理的義務(講義)(担当:杉山祐子)
最初に本授業の進め方に関するイントロダクションをおこない,続いて地域課題を解決するための調査・研究を実施する際に必要な倫理的義務について学ぶ。

第2回:地域づくりのプロセスを学ぶ(講義)(担当:白石壮一郎)
地域づくりのプロセスには,地域づくりの現場でおきる地域住民との信頼関係づくりから,人的支援の導入,地域づくりの成熟化が含まれる。先進事例を題材に,より望ましい地域づくりのプロセスのあり方について説明する。

第3回:地域づくりコーディネートに関するワークショップ(演習)(担当:近藤史,白石壮一郎)
ワークショップを実施し,①地域課題を読み取り,②地域づくりのためのプロセス型思考を体験し,③作業グループ内でアイデアを共有することの重要性を理解する。


第2部 地域社会のミクロな事例紹介
第4回:地域の実情に照らした地域再生の試み(講義)(担当:近藤史)
地域の中で価値が認識されず眠ったままになっている地域資源を再評価し,活用していくことが地域再生の鍵となる。本講義では,地域資源を発掘し活用していくプロセスについて兵庫県の丹波篠山の事例を紹介する。

第5回:地域社会の機能を維持するための支援(講義)(担当:深作拓郎)
社会教育主事や公民館職員,NPO法人,地域おこし協力隊など,地域機能の維持や課題解決支援を目的に活動する組織・人材について説明し,これらの力を活用した青森県の事例について説明する。また,彼らの力量を高めるために行われている講習会などについて説明する。

第6回:地域再生にとりくむ住民の主体的な活動(講義)(担当:杉山祐子)
地域の再生をはかるには,住民が主体的に活動を行っていく必要がある。本講義では,青森県内の事例に焦点をあてる。一口に住民と言っても,そのなかには様々な立場があり,立場に応じて地域に求めることも異なる。多様なニーズがあることを住民自身が理解し,地域再生にとりくんだ活動について説明する。さらに住民の活動を促進する自治体の政策のあり方を考える。


第3部 地域社会をめぐるマクロなリノベーション
第7回:地域社会の課題(講義)(担当:増山篤)
地域社会の維持と再生を考える上で前提となる,人口動態や居住人口の減少について空間情報に依拠しながら説明すると共に,人口の減少がもたらす課題(空地・空屋の増加,耕作放棄地の拡大,公共交通の減少など)について考える。

第8回:人の社会移動とUIJターン(講義)(担当:羽渕一代)
地方出身者の社会移動に注目し,ライフステージに応じてどのような選択をしているかを説明する。地方から都市へと移動した人々が,UIJターンによって地域に戻る契機の多様性を紹介し,UIJターンによって地方に移住した人々が地域の活性化にいかなる役割を果たしているかを紹介する。

第9回:地域づくりの主体となる実践コミュニティの構築(講義)(担当:深作拓郎)
地域社会の課題を解決するためには,社会教育主事や公民館職員,NPO法人,そして地域住民が協働するなかで,実践的に学習していくことが重要である。本講義では,学習の過程で主体間に生じる権力関係をてがかりに,学習が日常的に生起し交渉される葛藤的な過程であることを示す。地域づくりには,生身の人間がぶつかり合う政治的側面がある。良い実践コミュニティを構築するうえで避けることの出来ない,政治的過程を理解する。


第4部 災害に強い地域づくり
第10回:災害リスクと3つの対策(講義)(担当:梅田浩司)
異常気象と水害・土砂災害,大規模噴火,地震,津波など,災害リスクについて説明し,災害事象の発生の予測の方法や,リスクの判定・評価方法について解説する。さらに,災害をめぐる3つの対策(自助・共助・公助)について説明する。

第11回:リスクを減らす災害後の応急措置(講義)(担当:上原子晶久)
地域の防災・減災力を高めるための工学的な対策を中心に説明する。災害が起きたとき,建物の損壊に対して迅速な応急措置をとることは,被害の進行の軽減や,当面の再使用を可能にすることから重要である.本講義では,コンクリート構造物や鋼構造物を中心に,地震などの災害を受けた構造物の応急・復旧的な対応技術などの工学的手法について説明する。

第12回:支援者がかかえるストレスと成長(講義)(担当:古村健太郎)
地域の防災・減災力を高めるための社会心理学的な対策を中心に説明する。災害が起きたとき,被災者だけでなく,その支援にあたる人々(自治体職員,消防士,警察官,ボランティアなど)は大きなストレスに晒される。本講義では,見過ごされがちな支援者のストレス症状と,一方で彼らが獲得する成長感について説明する。


第5部 自然エネルギーの利活用
第13回:気候変動問題を考えるための観点(講義)(担当:島田照久)
1997年の京都議定書や2015年に採択されたパリ協定など,気候変動に関わる国際条約や政策を検討する際には,IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価レポートが科学的根拠として用いられている。IPCCは2007年にノーベル平和賞を受賞するなど,大きな影響力を持っている。本講義では,IPCCが明らかにしてきた気候変動について解説すると共に,自然エネルギーを活用することの重要性を学ぶ。

第14回:自然エネルギーの工学的シーズ(講義)(担当:官国清)
青森が有する自然エネルギーの大きさを理解し,その活用にむけた工学的シーズを説明する。青森県で行われている,ホタテの貝殻を触媒にしたバイオマスガス発電,地中熱を活用した農業振興,漁業と風力発電の協働事例などを紹介し,自然エネルギーを地域の需要に合わせて活用することの重要性を説明する。

第15回:再生可能エネルギーを普及させるには(講義)(担当:花田真一)
パリ協定に定められた目標を達成するためには,再生可能エネルギーの割合を飛躍的に高める必要がある。日本および世界の再生可能エネルギー普及政策を題材に取りあげ,補助金の活用と余剰電力買取制度を計量経済学的に比較しながら,どのような政策をとるべきか説明する。
成績評価方法及び採点基準
/A scholastic evaluation method and marking standard
個別評価:ディスカッションへの参加状況(30%),レポート(70%)
・ディスカッションへの参加状況によって,異なる分野の研究者や地域の専門家と共創することへの理解度を評価する。
・各部の終わりにレポートを課し,各部で扱った社会学や工学などの研究シーズと実社会での活用のされ方への理解度,および自らの専門性の位置づけへの理解度を評価する。
・第1部のレポートにおいては、地域社会に関する研究や調査を実施するうえで守らなければならない倫理的義務への理解度も評価する。
予習及び復習等の内容
/Contents such as preparations for lessons and the review
予習:各回のテーマに沿って関連情報を収集し、ディスカッションに参加できるようにコメントや質問を用意しておくこと。
復習:各部の終わりにレポートを課すので、各回において配布されたレジュメ・資料および講義内でのやりとりを見直し、理解を深めること。さらに、これをふまえてコメント・疑問点の整理、関連文献・情報の収集を重ねること。
教材・教科書
/The teaching materials, textbook
特に指定しない
参考文献
/bibliography
田口太郎(2013)「地域サポート人材の研修プログラムの構築」『農村計画学会誌』 32 巻 3 号 p. 364-369.
飯盛義徳(2015)『地域づくりのプラットフォーム』学芸出版社(青森県立図書館所蔵。弘前大学図書館において相互貸借により借りることが可能)
なお、授業において、例示した以外の参考書についても随時提示する
留意点・予備知識
/Point to keep in mind, back ground
特になし
授業内容に関する質問・疑義等
/Question, doubt about class contents
・オムニバス形式の授業なので、授業内容についての質問は、毎回、担当者に確認すること。
・授業全体を通しての質問・疑義などは、下記のオフィスアワーに杉山が対応する。出張や急な会議等で対応できないこともあるので、事前にメールなどでアポイントをとることが望ましい。この時間帯以外での面会を希望する場合も,事前に連絡すること。
オフィスアワー:月曜日 10時20分から11時50分、場所:人文社会科学部2階238号室


Eメールアドレス・HPアドレス
/E-mail address, HP address
yukos[at]hirosaki-u.ac.jp
[at]の部分を@に変更すること
学問分野1(主学問分野)
/Discipline 1
Z95:学際・新領域
学問分野2(副学問分野)
/Discipline 2
該当なし
学問分野3(副学問分野)
/Discipline 3
該当なし
地域志向科目
/Local intention subject
なし
授業形態・授業方法
/Class form, class method
対面にて、講義および討論を行います。
ただし、メディア授業の場合は、Teamsによる双方向授業によって講義および討論を実施します。
科目ナンバー
/The subject number
GC-5-1301-Z95
メディア授業による著作物利用の有無について
/Whether or not copyrighted works are used in media classes
有/Yes
その他
/Others
特になし
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
該当するデータはありません

科目一覧へ戻る