科目一覧へ戻る | 2024/03/29 現在 |
開講科目名 /Course |
哲学Ⅱ【学校教育】/Philosophy Ⅱ |
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時間割コード /Course Code |
3242240143 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
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開講所属 /Course Offered by |
教育学部/ |
曜日コマ /Day, Period |
木/Thu 3 |
開講区分 /Semester offered |
後期/second semester |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
蒔田 純/MAKITA JUN |
科目区分 /Course Group |
専門教育科目 |
教室 /Classroom |
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必修・選択 /Required/Elective |
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授業形式 /Class Format |
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メディア授業 /Media lecture |
- |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Faculty/Department |
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澤 佳成/SAWA YOSHINARI | 教育学部/ |
蒔田 純/MAKITA JUN | 教育学部/ |
難易度(レベル) /Level |
レベル2~4 |
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対応するCP/DP /CP/DP |
CP・DP 1 見通す力 CP・DP 2 解決していく力 CP・DP 3 学び続ける力 |
授業としての具体的到達目標 /Concrete arrival target as the class |
1)環境哲学とはなにかを理解する。(見通す力) 2)環境哲学の視点から、人間―自然関係についての基本的な視座を理解する。(見通す力) 3)環境問題の生じる構造的要因を理解する。(解決していく力) 4)環境問題解決のための思想と実践の学習から、自分なりの環境哲学を紡ぐ。(学び続ける力) |
授業の概要 /Summary of the class |
哲学には、心と体を別のものとして捉える心身二元論というデカルトの唱えた考え方があります。この考え方は、理性(ものごとの起こる根本的な要因を探究する能力)をもっている存在を、万物の創造主である神から人間へと転換し、近代化を推し進める原動力となりました。つまり、理性をもった存在が神から人間へと転換されたからこそ、神を絶対とする中世的価値観から人間が解き放たれ、人間自身が、世界のものごとの道理や根本原因を追究できるようになったのです。そうでなければ、いまでも、天動説が科学的な「真理」のままだったかもしれません。 こうした理性的存在を巡る哲学上の大転換があり、それが実社会に影響を与えたからこそ、私たち人間は、自然を対象として捉える営み(自然現象の観察、自然物の分析など)が可能になりました。そうして、徐々に科学的知識が蓄積されて科学革命や産業革命が起こり、人間は豊かな生活を享受できるようになりました。しかし、その一方で、豊かな暮らしをもたらした「大量生産-大量消費」型の社会は、地球全体をエコロジー危機におとしいれ、今日に至っています。ですから、実は、環境問題は、その背景として、哲学的な知の転換にもひとつの要因があった、といえるわけです。それゆえ、人間と自然との良好な関係を探求するための新しい哲学(=「環境哲学」)が、必要となってきました。 そこで哲学Ⅱでは、おもに教員の研究分野である環境哲学の学習をとおして、私たち一人ひとりが、人間と自然とのよりよい関係について深く考える機会にしたいと思います。 |
授業の内容予定 /Contents plan of the class |
◆ガイダンス――環境哲学とは?(第1回)10/3(木)(Teams双方向授業) Ⅰ.人間にとって環境とは(第2回〜第4回) 1)ヒトから人間へ①――個体の発達と環境 10/10(木)(Teams双方向授業) 2)ヒトから人間へ②――人類の進化を可能にした二重継承と文化の大爆発 10/24(木)(Teams双方向授業) 3)なぜ環境問題は生じるのか――自然の社会化/人間の自然化と自己家畜化論 10/31(木)(Teams双方向授業) Ⅱ.環境破壊と哲学――世界的な視点(第5回〜第7回) 1)なぜ環境哲学が必要となったのか――和食文化を支える経済システムを事例に 11/7(木)(Teams双方向授業) 2)環境破壊的な世界構造への哲学の「貢献」――ハイチ共和国の受難を事例に 11/14(木)(Teams双方向授業) 3)現代まで続く帝国主義的構造――スマホからその深淵を探る 11/21(木)(Teams双方向授業) Ⅲ.環境破壊の構図(第8〜10回) 1)環境破壊をもたらす国内的構造――水俣病被害者の視点から 11/28(木)(Teams双方向授業) 2)対立を超える思想はつむげるか――公害加害者と被害者の葛藤から 12/5(木)(Teams双方向授業) 3)公害が破壊するものと続く理由を探る――カネミ油症事件を事例に 12/12(木)(Teams双方向授業) Ⅳ.持続可能な社会をつむぐ哲学的視点(第11回〜第14回) 1)働くことの意味を探る――共生持続社会実現のために 12/19(木)(Teams双方向授業) 2)〈農〉の哲学の可能性①――持続可能な社会に向けて 12/26(木)(Teams双方向授業) 3)〈農〉の哲学の可能性②――能動性を回復する実践 1/9(木)(Teams双方向授業) 4)〈農〉の哲学の可能性③――〈農〉を基盤としたガバナンス――ガビオタスの森を事例に 1/16(木)(Teams双方向授業) ◆最終まとめ(第15回)(最終回) 1/23(木)(Teams双方向授業) |
成績評価方法及び採点基準 /A scholastic evaluation method and marking standard |
・授業参加状況 40%:毎回の課題と授業への参加度から評価する ・期末レポート 60%:環境哲学の基本知識の理解と、現代の社会課題への応用力を問う 上記を合算して評価します。 |
予習及び復習等の内容 /Contents such as preparations for lessons and the review |
【準備学習】授業の最後に、次回までに考えてきてほしい課題を出したり、読んできてほしい資料を渡したりします。 【事後学習】+α資料を配布しますので、復習のために読んでみて下さい。また、参考書のうち、授業に関連する部分を指示するので、復習のために読んでみてください。 |
教材・教科書 /The teaching materials, textbook |
授業ごとにレジュメと資料を適宜配布します。 |
参考文献 /bibliography |
・澤 佳成(2010)『人間学・環境学からの解剖――人間はひとりで生きてゆけるのか』梓出版社 ・澤 佳成(2023)『開発と〈農〉の哲学――〈いのち〉と自由を基盤としたガバナンスへ』はるか書房(3月末発刊予定) |
留意点・予備知識 /Point to keep in mind, back ground |
環境問題の「なぜ?」「どうすればよい?」を考えたいみなさんの受講を歓迎します! |
授業内容に関する質問・疑義等 /Question, doubt about class contents |
オフィスアワー:授業終了後。毎回感想フォームを用意しますので、そちらも活用ください。 |
Eメールアドレス・HPアドレス /E-mail address, HP address |
(緊急の連絡はこちら)volunteer116@yahoo.co.jp (非常勤講師の本務校のHPのURL)http://web.tuat.ac.jp/~envirothought-hp/ |
学問分野1(主学問分野) /Discipline 1 |
A01:思想,芸術およびその関連分野 |
学問分野2(副学問分野) /Discipline 2 |
該当なし |
学問分野3(副学問分野) /Discipline 3 |
該当なし |
実務経験のある教員による授業科目について /About the class subject by the teacher with the work experience |
なし |
地域志向科目 /Local intention subject |
なし |
授業形態・授業方法 /Class form, class method |
講義形式 メディア授業(Teams双方向授業) |
科目ナンバー /The subject number |
P1-2-0169-A01 |
メディア授業による著作物利用の有無について /Whether or not copyrighted works are used in media classes |
有/Yes |
その他 /Others |
双方向型の授業なので、積極的な発言を期待しています! |
No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け(担当) /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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該当するデータはありません |