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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/03/29 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
風力エネルギー特論/Wind Energy Conversion System
時間割コード
/Course Code
S242000041
ナンバリングコード
/Numbering Code
開講所属
/Course Offered by
理工学研究科/
曜日コマ
/Day, Period
木 4
開講区分
/Semester offered
後期/second semester
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2
主担当教員
/Main Instructor
久保田 健/KUBOTA TAKESHI
科目区分
/Course Group
大学院(博士前期課程) 専門科目
教室
/Classroom
必修・選択
/Required/Elective
選択
授業形式
/Class Format
講義科目
メディア授業
/Media lecture

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Faculty/Department
久保田 健/KUBOTA TAKESHI 地域戦略研究所/
難易度(レベル)
/Level
レベル5
対応するDP
/DP
DP1・DP2・DP3
授業としての具体的到達目標
/Concrete arrival target as the class
風力エネルギー利用全般に関して、一般的な知識を取得する。具体的には以下の通り。
・風力の起源、利用方法の歴史について理解をする。(見通す力)
・強さ、乱れ、地形効果など、風の基本特性について理解をする。(見通す力)
・風車の種類、特徴、基礎理論に関して理解をする。(解決していく力)
・風力エネルギーの利用(電力、その他)について、自らの調査に基づいた現状分析と課題抽出を行いディスカッションを行う。(学び続ける力)
授業の概要
/Summary of the class
古来から人類が利用してきた風力エネルギーに関連して、利用の歴史,風の特性、風況評価、近代風車の基礎知識と理論に関して学ぶとともに近代の風力発電機について理解を深める。 また発電所の企画計画などにかかわる環境影響評価や、維持管理などの発電事業のバリューチェーン全般についても学習し、風力関連ビジネスについても知識を得る。
さらに、世界的な動向、日本の動向、本学が位置する北東北地域での風況や計画・運転状況など、実際の発電所に関する最新の動向を学習する。
授業の内容予定
/Contents plan of the class
第1回(10/03):風力エネルギー利用の歴史(ガイダンス)
紀元前から現在に至るまでの,人類と風力エネルギーとの関わり合い,利用の歴史について解説する。特に再生可能エネルギーとしての風力エネルギーの位置づけとその発電利用について学び,最近の風力発電機の開発動向に関する概要説明を交えて理解を深める。

第2回(10/10):風の特性と風力
風力エネルギーの起源となる風そのものの特性について理解を深めるため,実際に計測された風データの評価を通じて平均風速や乱れに見られる風の変動特性や,評価期間の考え方を学ぶ。また,風車の設計規格で想定するモデル化された風特性について解説を加え,風特性の理解を深める。

第3回(10/24):風況評価
発電所建設候補地(サイト)の選定において重要となるサイトの風況評価に関してその手順を学ぶとともに,前週で学んだ風車規格と風況パラメータとの関係性についての理解を深める。

第4回(10/31):風況解析
風況評価の具体的な手法を取り上げ,解析パラメータの変化が結果に及ぼす影響について,実際に観測データを解析することを通じて学ぶ。

第5回(11/07):風車の基礎知識(1)(風車の種類と特徴)
垂直軸/水平軸,抗力利用/揚力利用,大型/小型などの種々の風車種類に関して,特徴を学ぶ。

第6回(11/14):風車の基礎知識(2)(利用形態の種類と特徴)
発電利用やトルク利用など,風力エネルギーの種々の利用形態について学び,前週に学んだ風車種類との関係性についてエネルギー観点から理解を深める。

第7回(11/21):風車の理論(1)(運動量理論,翼素理論)
流体力学の運動量理論,発電機用風車のブレードに用いられる翼断面の翼素理論について各々学び,次いでこれらを統合した翼素運動量理論の解説を通じて風車の理論的基礎力を磨き,出力係数のベッツ限界などの基本的な原理を理解してゆく。

第8回(11/28):風車の理論(2)(翼端損失とCFD)
前回の翼素運動量理論を補うために用いられる翼端損失モデルについで学ぶ。また,風車ロータの空力性能を評価する流れの数値シミュレーション(CFD)のトピックスに触れることで理解を深める。

第9回(12/05):ロータの設計(1)設計
現在商用の風力発電機で一般的に用いられる水平軸風車のロータ設計に関して,代表的な(1)一定揚力係数,(2)一定弦長の2通りの設計方法を理解するとともに,翼スパン方向の負荷分布に関して商用風車のブレードとの差異について,第8回で紹介したCFDツールを用いて調査する。

第10回(12/12):ロータの設計(2)発表
前週から手掛けるロータ設計について,受講者プレゼンを行い翼やロータの特徴とその性能の差異について討論するとともに,これまで座学で学んだ知識について復習を行う。

第11回(12/19):風力発電機の構造
風力発電機を構成する,ブレード,ハブ,ナセル(変速機,発電機,など),タワー,基礎に関して理解を進める。特に発電機に関しては電磁気学的な観点から発電の原理についても学ぶ。

第12回(12/26):系統連系と独立電源
風力発電機で発電した電力を系統へ接続する場合,ならびに独立電源として消費する場合のメリット,デメリットについて触れ,電力利活用の在り方について考えるとともに地域の実情を含めた議論を行う。

第13回(01/09):風車とポンプ,熱変換
風力エネルギーを電力以外の揚水や発熱などでエネルギー貯蔵する技術情報について学び,効率とコストとのバランスを主眼に最新の情報を収集することを通じて,コンセプトについて議論を行う。

第14回(01/16):環境影響
景観,騒音,振動,鳥類,水生生物など風力発電が周辺の環境に及ぼす影響に関して,国内外における各種規制と最新の調査結果を収集し,それに基づいた議論を行う。

第15回(最終回01/23):不具合,事故,メンテナンス
受講者の調査を踏まえて風力発電機に関する不具合,事故などの情報に触れつつ,現実の商用風車の運転状況を理解し,次いでメンテナンス・最適運転技術の重要性に関して理解を深める。
成績評価方法及び採点基準
/A scholastic evaluation method and marking standard
平常評価(授業への参加度):40%、中間評価(中間レポート):30%、期末評価(期末レポート):30%
上記を合算して最終的な成績評価を行います。
予習及び復習等の内容
/Contents such as preparations for lessons and the review
予習:
講義において次回までの課題を提示します。事前に不明瞭な箇所を把握することは理解向上に繋がりますので、予習として取り組んでください。
復習:
空気流体力を考えるに際して、風力エネルギーデバイスと相対風の空間的なイメージを整理する必要があります。
また、本講義では多くの数式が登場します。式の意義については講義中に扱いますが、その式展開については復習にて確かめてください。
教材・教科書
/The teaching materials, textbook
牛山泉(2013)『風車工学入門』森北出版 など
参考文献
/bibliography
松島潤(2019)『エネルギー資源の世界史』一色出版
日本風工学会(2007)『風工学ハンドブック』朝倉書店
ジョン・トワイデルら(2011)『洋上風力発電』鹿島出版会
Wiley, ‘Wind Energy Handbook’など
留意点・予備知識
/Point to keep in mind, back ground
数学(微積分)、物理学(力学)および流体力学の基礎知識が必要。
授業内容に関する質問・疑義等
/Question, doubt about class contents
毎週木曜16:00から17::00頃まで(本講義の終了後1時間程度)。
上記以外の時間帯で面会を希望する場合は事前に連絡をお願いします。
Eメールアドレス・HPアドレス
/E-mail address, HP address
Eメールアドレス: kubott<at>hirosaki-u.ac.jp
HPアドレス: http://www.iri.hirosaki-u.ac.jp/sections/sustainableenergy/offshoreenergyengineering
学問分野1(主学問分野)
/Discipline 1
C19:流体工学、熱工学およびその関連分野
学問分野2(副学問分野)
/Discipline 2
C20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
学問分野3(副学問分野)
/Discipline 3
C21:電気電子工学およびその関連分野
地域志向科目
/Local intention subject
なし
授業形態・授業方法
/Class form, class method
講義内容をもとに、学生が自ら考える形態で進めます。
科目ナンバー
/The subject number
メディア授業による著作物利用の有無について
/Whether or not copyrighted works are used in media classes
無/Nothing
その他
/Others
特になし
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
該当するデータはありません

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