科目一覧へ戻る | 2024/03/29 現在 |
開講科目名 /Course |
電磁エネルギー工学特論/Advanced Engineering of Electromagnetic Energy |
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時間割コード /Course Code |
C242000019 |
ナンバリングコード /Numbering Code |
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開講所属 /Course Offered by |
地域共創科学研究科/ |
曜日コマ /Day, Period |
金 5 |
開講区分 /Semester offered |
後期/second semester |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2 |
主担当教員 /Main Instructor |
久保田 健/KUBOTA TAKESHI |
科目区分 /Course Group |
大学院(修士課程) 専攻科目 |
教室 /Classroom |
|
必修・選択 /Required/Elective |
選択 |
授業形式 /Class Format |
講義科目 |
メディア授業 /Media lecture |
- |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Faculty/Department |
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久保田 健/KUBOTA TAKESHI | 地域戦略研究所/ |
難易度(レベル) /Level |
レベル5 |
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対応するDP /DP |
A1, A3, B1, B2 |
授業としての具体的到達目標 /Concrete arrival target as the class |
・再生可能エネルギーを含む一次エネルギーの電力変換について原理的な理解を深める。発電に利用される主流である回転機械のタービンや発電機をはじめ、直接物理変換デバイスである太陽光パネルや熱電素子等の動作原理を知識として習得する。(B1) ・再生可能エネルギーを用いた電源システムを構築するための回路機構について学ぶ。発電した電力を蓄電あるいは電気/電子器械で使用するための基本的な電気回路論ならびに電気電子素子の役割を学び、用途や規模に応じて変化する回路構成をモデルに理解を深める。(A1, B1) ・変動性再生可能エネルギーを用いた小型/小規模な独立電源の構築とシステムの安定運用について学ぶ。地域資源である再生可能エネルギーは変動性も含めて地域ごとに特徴が異なること、さらに地域ごとにエネルギー利用の需要が異なることを理解し、長期安定的に利用するため方法としてエネルギーミックスやそのためのシステム構成について学ぶ。(A3, B2) |
授業の概要 /Summary of the class |
本講義は風力をはじめ太陽光や小水力に挙げられる再生可能エネルギーを電力として取り出し(創電)、管理し(蓄電、整流、昇降圧、転換)、利用するための各種の方法や工夫について学びます。このために、既存の発電技術と系統連系技術であったり、材料工学や電磁気学、固体物性論、直/交流回路を扱います。第10回からは、青森県内に小規模な独立電源を構築することを想定し、実際の観測データを利用して電源の安定化(信頼性の確保)を目指したパラメータ・スタディとグループ・ディスカッションを行います。 授業は講義と受講生の調査・発表・討論形式によります。 |
授業の内容予定 /Contents plan of the class |
第1回(10/04) ガイダンス 変換の歴史と社会的必要性の紹介 電磁誘導の発見から発電機の誕生と高効率化・大型化、発電所の完成とその広域運用に至る現在までの電力変換を学ぶとともに、電気を作り安定的に供給することの必要性について社会情勢を通じて考える。 第2回(10/11) 電力変換(1)火力・地熱・原子力発電と水力発電の理解 蒸気タービンを回転させることで発電する火力・地熱・原子力発電の構造と仕組み、ならびに熱力学的なエネルギー取り出し効率について学ぶとともに、水車を回転させることで発電する水力発電の特徴を学ぶ。 第3回(10/17) 電力変換(2)電磁気学ならびに発電機・変圧器・振動発電の理解 電磁気学の基礎的な理論式を用いて発電機と変圧器の動作原理について、加えて、用途に応じて変化するそれらの仕様について学ぶ。また、環境発電で注目される振動発電技術の動向を学ぶ。 第4回(11/01) 電力変換(3)固体電子論ならびに太陽光パネル・熱電素子の理解 固体電子論の概念を紹介し、半導体や接合体のバンド構造についての解説を踏まえて、太陽光パネルや熱電素子材料がどのような原理で機能しているかを学ぶ。 第5回(11/08) 電力変換(4)インバータ・コンバータ・パワーエレクトロニクスの理解 トランジスタやサイリスタ等の代表的な半導体素子についての解説を踏まえて、電力変換回路であるインバータやコンバータがどのような原理で機能しているかを学ぶとともに、パワー半導体開発の最新動向に触れる。 第6回(11/15) 電気回路(1)直流回路・交流回路に関する基礎の理解 直流回路におけるオームの法則やキルヒホッフの法則を踏まえた上で、交流回路におけるインダクタとキャパシタ影響、有効電力や無効電力、力率について学ぶ。 第7回(11/22) 電気回路(2)三相交流、整流・平滑回路、リレー、ダイオード、トランジスタの役割の理解 三相交流の特徴について触れ、交流電源からの整流回路による直流の取り出し方やその際に用いられる各種アナログ電気素子の役割を学ぶ。 第8回(11/29) 電気回路(3)増幅回路の役割の理解、アクティブラーニング(回路シミュレータの使い方) 信頼性を担保した電源出力を得る仕組みとしての増幅回路について、方式毎の特徴と用途を学ぶ。また、これまでに学んだ電気電子回路について回路シミュレータを用いた復習を通じてシミュレータの利用方法を理解する。 第9回(12/06) 電気回路(4)アクティブラーニング(シミュレータを用いた回路設計) 再生可能エネルギーを電力源とした小規模エネルギーシステムについて、回路シミュレータを用いたシステム設計を行い、各種の工夫について討論を行うとともに実例と比較して理解を深める。 第10回(12/13) 電源構築(1)変動性再生可能エネルギーの特徴と地域性ならびに利用上の課題の理解 変動型再生可能エネルギーとして太陽光・風力・潮流・河川小水力の特徴と地域性ならびにそれらの電力変換技術について触れ、安定利用するための技術上の課題を学ぶ。 第11回(12/20) 電源構築(2)安定運用のためのエネルギーミックス、電力マネジメントと設備規模の理解 変動型再生可能エネルギーを電源として複合利用する際のメリットとデメリットに触れ、電源として安定運用するための技術を学び、小規模独立電源の構築を検討する。 第12回(12/27) 電源構築(3)課題の調査と発表(産業別/地域別の電力利用におけるニーズとシステム反映) 産業別、地域別に異なるニーズを達成するための機能を備えた小規模な再生可能エネルギー電源システムの机上検討をグループワークにて実施し、発表と意見交換を通じて改良点を検討する。 第13回(01/10) 電源構築(4)課題の精査と発表(システム改良、高機能化・簡素化) グループワークで検討した小規模な再生可能エネルギー電源システムの改良案について発表し、高機能化・簡素化によるシステム価値の向上について全体討論を行う。さらに、稼働率や安全率といった設計概念を紹介し実践的なシステム運用の理解を深める。 第14回(01/15) 電源構築(5)システムと発表(県内エネルギー資源量に基づいたシステムの再構築) 青森県内の太陽光と風力エネルギー資源量を基本データとして、地域ニーズを実現するための独立電源システムをグループワークで検討・発表し、全体討論によって改良点を議論するとともに、長期運用のための堅牢性や対候性技術についても触れ、システム運用に関する理解を深める 第15回(01/24最終回) まとめ(講義内容の合同討議ならびに発表の講評) グルーワークで再検討した独立電源システムについて発表をし、完成度について全体討論を行う。また、実際に運用したシステム例と比較することで、机上検討システムの講評を行う。 |
成績評価方法及び採点基準 /A scholastic evaluation method and marking standard |
平常評価(授業取組態度や討論参加状況40%)、中間・期末評価(調査報告30%+期末レポート30%)の割合で総合的に評価する予定です。 |
予習及び復習等の内容 /Contents such as preparations for lessons and the review |
予習: 次回内容分について、毎回問題提起をします。 これを予習として短いレポートを作成、次回に提出あるいは発表します。 復習: 毎回当日の内容に関係したレポートを2問程度出題します。 これをまとめ、次回に提出あるいは発表します。 |
教材・教科書 /The teaching materials, textbook |
教材・教科書は使用しません。 各回資料を配布します。 |
参考文献 /bibliography |
1.図解・系統連系-分散型電源を高低圧配電線に-(甲斐 隆章, オーム社, 2015) 2.環境発電ハンドブック第2版(鈴木 雄二ほか, NTS社, 2021) 3.電気機器学の基礎理論(藤本 康孝, 赤津 観, コロナ社、2020) *.電気工事や電気・電子回路に関する基礎全般、予習復習に適当と思われるフリーソフト等、その他適宜紹介します。 |
留意点・予備知識 /Point to keep in mind, back ground |
理工学系の微分・積分、電磁気学の講義を受講したこと、あるいは同等の知識を有することが望まれます。 |
授業内容に関する質問・疑義等 /Question, doubt about class contents |
毎週金曜17:30から18::30頃まで(本講義の終了後1時間程度)。 なお、質問や相談等は、オフィスアワー以外にもメールにて随時受け付けます。 |
Eメールアドレス・HPアドレス /E-mail address, HP address |
E-mail: kubott<a>hirosaki-u.ac.jp HP: http://www.iri.hirosaki-u.ac.jp/sections/sustainableenergy/offshoreenergyengineering |
学問分野1(主学問分野) /Discipline 1 |
C21:電気電子工学およびその関連分野 |
学問分野2(副学問分野) /Discipline 2 |
D31:原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野 |
学問分野3(副学問分野) /Discipline 3 |
D26:材料工学およびその関連分野 |
地域志向科目 /Local intention subject |
なし |
授業形態・授業方法 /Class form, class method |
授業は主にパワーポイントを用いた講義です。 講義時の資料および補足資料は印刷物として配布します。 |
科目ナンバー /The subject number |
GC-7-1333-C21 |
メディア授業による著作物利用の有無について /Whether or not copyrighted works are used in media classes |
無/Nothing |
その他 /Others |
特になし |
No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け(担当) /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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該当するデータはありません |