文部科学省 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度
本学では、学修者本位の教育の原点に基づき、数理・データサイエンス教育の全学導入などの教育改革を進めてきました。 令和4年度に本学の「数理・データサイエンス・リテラシープログラム」が、本制度のリテラシーレベルに認定(プラスも選定)されたことに続き、この度、令和5年8月25日付けで、本学の「数理・データサイエンス・応用基礎プログラム」が本制度の応用基礎レベルに認定されました(認定の有効期限は令和10年3月31日まで)。
文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)」
本学の申請内容
変更届【令和5年度】
プログラムの構成
プログラムはデータサイエンス科目群の科目と数学科目群の科目から構成されます。データサイエンス科目群は教養教育科目「データサイエンス基礎」「データサイエンス発展I」「データサイエンス発展II」の3科目6単位です。これらは必修科目です。数学科目群は教養教育科目「データサイエンス数学」(全学部学生履修可)、教育学部「数学基礎A」「数学基礎B」、理工学部「理工系の数学A」「理工系の数学B」「微分積分学」です。これらから1科目2単位以上を履修します。
授業内容
データサイエンス基礎
詳細は「数理・データサイエンス・リテラシープログラム」を参照してください。
データサイエンス発展I・II
(1)プログラミングによるデータ分析
複雑・巨大なデータの分析ではプログラミングのスキルが不可欠です。データサイエンス・AIの応用においてスタンダードなプログラミング言語であるPythonを初歩から学びます。
(2)重回帰モデル・ロジスティック回帰モデルによる統計モデリング
「データサイエンス基礎」「地域学ゼミナール」ではExcelで重回帰モデルを用いた分析を行いました。ここでは、Pythonを用いて回帰分析を学びます。数値予測の重回帰モデルに加え、分類に用いられるロジスティック回帰を扱います。
(3)AI・機械学習の高度な分析ツール
「データサイエンス発展II」では、ニューラルネットワークから深層学習まで、機械学習のアルゴリズムと応用を学びます。自然言語処理の初歩についても扱います。
(4)実データ・実課題を用いた演習
さまざまな課題から興味あるテーマを選び、分析に取り組みます。
データサイエンス数学
(1)微分・積分
「微分とは何か」から始まり、多項式の微分、初等関数の微分など、機械学習のアルゴリズム、統計モデリングで必須の数学について学びます。
(2)線形代数
ベクトル・行列の計算と連立方程式の解法、など、線形代数の初歩を学びます。
(3)統計学
t検定、区間推定など推測統計学の基礎について学びます。
身に付けることができる知識と能力
データサイエンス基礎
詳細は「数理・データサイエンス・リテラシープログラム」を参照してください。
データサイエンス発展I・II
- 課題解決で必要となるデータについて理解すること
- データサイエンスおよびデータエンジニアリングの基本的な概念と方法を理解すること
- データから意味を抽出し、AIを活用し課題解決につなげる基礎能力を身につけること
- Pythonによるデータ分析スキル
- 自身の専門領域を修めるために必要となる情報技術について,学識を得ること
データサイエンス数学
- データサイエンスを学ぶ上で必須となる微分積分・線形代数について理解し、簡単な計算を実行できる
- 推測統計学の初歩を学び、仮説検定・区間推定などの基礎的な手法について理解し、分析できる
修了要件
- 「データサイエンス科目群」の3科目6単位を修得
- 「数学科目群」から1科目2単位以上を修得
- 1と2を満たし合計8単位以上を修得すること
補足:学部学科別の数学科目履修指定
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教育学部
「数学基礎A」「数学基礎B」の2科目4単位、または「数学の世界-データサイエンスのための数学-」1科目2単位を履修する。
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理工学部(数物科学科、電子情報工学科、地球環境防災学科、機械科学科)
学科開講の「理工系の数学A」「理工系の数学B」の2科目4単位を必修とする。
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理工学部(自然エネルギー学科)
学科開講の「理工系の数学A」「微分積分学」の2科目4単位を必修とする。
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理工学部(物質創生化学科)
学科開講の「理工系の数学A」の1科目2単位を必修とする。
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教育学部、理工学部以外の学部
「データサイエンスのための数学」を必修とする。
授業の方法
オンデマンド型、対面型の授業と、e-ラーニングの組み合わせによって実施します。
授業は講義と演習からなり、演習ではPC上でPythonプログラミングを行います。
プログラミングに苦手意識を持つ学生に十分配慮し、数行程度の単純なプログラムを中心に扱います。授業で扱うプログラムは予め用意して提供し、チュートリアル形式で解説します。
シラバス
数理・データサイエンス・AIを身近なものとして実感し、活用・応用するために
- PBLに背局的に取り組むことでAIというパワフルなツールを駆使できる経験を積むことができます。
- プログラミングを修得するには自分でひとつひとつパソコンの出力を確認しながら理解を深めていく必要があります。Signate社の提供するe-learning教材を利用することで、学生は自分のペースで学習を進めることができます。
- オンデマンド学習にも対応することで、対面授業に参加できなかった場合でも授業にキャッチアップすることが容易であり、授業の復習・確認にも対応できます。
- 学生は授業担当教員のオフィスアワーで質問ができることに加え、学習サロン(学生相談室)に専用の窓口を設け、授業担当教員及びTAが対応します。
- 数理・データサイエンス教育センターでは随時、データサイエンスの各種勉強会、セミナーを開催しています。学生は興味のあるテーマのセミナー、勉強会に参加することができます。