数理・データサイエンス・リテラシープログラム

Literacy

文部科学省 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度

本学では、学修者本位の教育の原点に基づき、数理・データサイエンス教育の全学導入などの教育改革を進めてきましたが、この度、令和4年8月24日付けで、本学の「数理・データサイエンス・リテラシープログラム」が、文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に認定されました(認定の有効期限は令和9年3月31日まで)。
なお、本学のプログラムは,リテラシーレベルの教育プログラムの中でも、先導的で独自の工夫・特色を有するものとして、「リテラシーレベルプラス」として選定されています。

文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」
本学の申請内容
変更届【令和4年度】

文部科学省 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度
文部科学省 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度

プログラムの構成

MDASHのリテラシーレベルの教育プログラムです。令和4年度に文部科学省により認定されています。
プログラムを構成するのは教養教育科目「データサイエンス基礎」、「地域学ゼミナール」の2科目です。これらは1年次の教養教育の必修科目であり、2科目4単位です。

授業内容

データサイエンス基礎

(1)現在進行中の社会変化について

インターネットの発展と計算機の処理能力の向上によって「ビッグデータ」と呼ばれる大量のデータの入手と利活用が可能となり、データサイエンスが社会のさまざまな場面で重要な役割を演じています。また、機械学習に代表される人工知能の技術の進歩により、さまざまな分野においてデータの利活用が促進されています。以上のことについて学びます。

(2)データの有用性について

数値データに加え、テキストや画像などのデータも社会で活用されるようになってきている。また、データを利用する者が独自にデータを収集するだけでなく、データを再利用することが重要となっています。オープンデータ化はそうした取り組みの一例で、これらのデータの利活用は、学術研究からビジネスや政策決定まで、重要な価値を持つようになっていることを学びます。

(3)データ利活用事例

収集したデータを活用するには、データ分析やデータ可視化の技術が不可欠です。また、データの種類や目的に応じて、分析のプロセスを設計する必要があります。実際にデータを利用して課題解決に取り組む際には、当初の仮説通りに分析が進むことを期待せず、PPDACサイクルのように繰り返し検証を行うアプローチが有効です。以上について事例を通して学びます。

(4)ビッグデータ活用に当たっての留意事項

人工知能に代表される科学技術を実社会において応用する際には、法的、社会的、倫理的な問題に留意が必要です。また、データを扱う際には、個人情報やプライバシーなどの諸概念を理解し、これらを保護することが求められます。データ保護のために、情報セキュリティや情報漏洩の防止についても留意が必要であることを学びます。

(5)実データ・実課題を用いた演習

データに含まれる変数は、量的変数と質的変数に分類されます。質的変数、量的変数の取り扱いや可視化、基本統計量の計算について学びます。また、二つの量的変数の間の因果関係と相関関係の違いについても学びます。最後に、統計モデリングの基礎として、正規分布と回帰モデルを導入し、実データを用いた解析演習を行います。データ解析ではExcelを用います。

地域学ゼミナール

(1)グループワークと問題解決学習

異なる学問分野を学んでいる学生6人程度ずつのチーム編成を行い、チームごとに問題解決学習(PBL:Problem Based Learning)を体験してもらいます。個人・チームで主体的かつ能動的に活動する基礎的な力を培い、異分野のメンバーで構成されたチームの中で、多元的な視点や考え方があることへの認識を深めます。テーマは青森県や東北地方の地域課題を取り扱います。

(2)データサイエンスの実践

様々な情報検索やデータ収集・分析の手法を学習し、地域課題に対するエビデンスに基づいた実践(EBP:Evidence Based Practice)への意欲の向上を目指します。

※「データサイエンス基礎」「地域学ゼミナール」の各回の内容はシラバスを参照してください。

身に付けることができる知識と能力

データサイエンス基礎

  1. 実世界の課題解決におけるデータサイエンスの役割を理解する。
  2. データ分析やデータ可視化の基本的な方法を理解し、実践することができる。
  3. 統計的な分析手法や機械学習に関する基本的事項を理解する。
  4. 社会の中でどのようにデータサイエンスが活用されているか述べられる。

地域学ゼミナール

  1. 学部横断チームの一員として自分の役割を認識し行動でき、他者の役割を判断し適切に働きかけることができる。
  2. 地域の問題に関する資料(情報)の検索・収集・整理・分析ができる。
  3. 地域の状況をデータに基づいて適切に把握し,それらの可視化や比較分析ができる。
  4. 地域が有している課題を発見し,エビデンスに基づいた解決策を提案できる。

修了要件

「データサイエンス基礎」及び「地域学ゼミナール」の計4単位を修得すること。

授業の方法

データサイエンス基礎

全15回のうち4回は授業内容の(1)から(4)についてオンデマンドコンテンツを用いた座学、残り11回は授業内容の(5)についてパソコンを用いたデータ分析演習で構成されます。

地域学ゼミナール

グループワークが中心です。 教員は、行うべき作業の説明やデータの収集・整理・分析方法についての解説および各チームの進行状況の管理を行いますが、実際に情報を集め、整理し、分析し、解決策を考え、プレゼンテーションを作成し、発表を行うという一連の作業はチーム内で役割分担して行います。

シラバス

シラバス

教材のURL

「データサイエンス基礎」の講義スライド、演習課題は「教材と関連リンク」にて参照できます。
授業などで活用されたい場合は無償で提供可能です。ご利用の場合は、連絡をお願いします。

教材・お問い合わせ

数理・データサイエンス・AIを身近なものとして学生が実感し、それを活用・応用するための工夫・取り組み

  1. 「データサイエンス基礎」でリテラシーレベルの知識・データ分析技術を習得したあとで、地域学ゼミナールでは、学生にとって身近な地域の課題解決に取り組みます。異なる分野出身の学生同士でチームを編成し、ひとつの課題にデータサイエンスを用いて取り組むことで、データサイエンス基礎で学んだことがしっかり身につくだけでなく、協創の力を養うこともできます。
  2. 各学部の学生は所属学部の教員から指導を受けるため、学生の学習状況の把握・サポートを迅速に行えます。
  3. 授業には学生20名から25名に対して1名のTAを配置し、パソコンの操作でのサポート体制を万全なものとしています。
  4. 講義およびパソコン演習のオンデマンドコンテンツを用意し、授業でよくわからなかった部分などの再確認や復習が可能な環境を構築しています。
  5. 学生は授業担当教員のオフィスアワーで質問ができることに加え、学習サロン(学生相談室)に専用の窓口を設け、授業担当教員及びTAが対応します。